Net Exhibition “BOOK HOUSE”
2005.09.10 / 住宅見学ツアー

さてこの時点で、私たちは正式にクライアントから依頼されている訳でもなく、「m+oさんに、お願いします。」という言葉も頂かないまま、ここまでお付き合いしています。
当然、お金の支払いも一切発生していません。
クライアントの側に立ってみると、実際m+oがどんな住宅を設計しているのか見てみないと判断できないだろうと思い、私たちは、なるべく早い段階で実作を見学していただくことにしています。

ということで、3件の「住宅見学ツアー」です。
建築家1のコメント
札幌市内を一巡する住宅見学になった。

クライアントはいつものようにいろいろと気にかけて、新しいお客さんに会話をしてくれる。
「こんなこと聞きたいんだけど...。」ということを具体的にお話してくれるので、本当にいいクライアントです。私達って恵まれてるわ。

最後の「陽のたまる家」(リフォーム後)を見学したときは、お互いにだんだんと打ち解けてきたのか、こちらで説明をし、それに対していろいろと聞いたり感想を述べてくれる。
その中で、親の寝室にある仏壇のことや収納を使いやすく取手をつけた説明をしたときのこと。
気のせいかクライアント1が私の近くにきて真剣に聞いてくれていた顔が印象的だった。ここの部分の設計は私の個人的な思いがあるので、悟られずに話をしていたはずなのに...。そのせいかな?
その後、これからの設計のこととかを話をしてほっとした一日になった。
建築家2のコメント
うちのクライアントはいつも快く住宅を見学させていただけるので、とても助かります。
市内に点在する3件を一日で見学するということは、札幌を縦断するようなものなので、半日がかりになってしまいます。

3件を見終わって、最後にクライアントが「よろしくお願いします。」と言った。
これって正式な依頼ってことかな・・・。
クライアント1のコメント
 僕は、まったく面識のない人の家に入ったことはありません。そういう稼業ではないことが主な理由ですが、本ツアーはものすごく緊張しました。家というのは、改めて人が住む器であると再認識した次第。無人の物件やモデルルームの見学は、はっきり言って家の持つ力のせいぜい半分ですね。
「N-h@us」は、暮らし始めたばかりのようで、まだ住み手と家の渾然一体さ加減は分からなかったけど、「キッチンハウス」と「陽のたまる家K」には、デザインがどう、使い勝手がどうという以上に、m+oさんという作り手と住み手の気持ちよさそうな関係が、そこここに感じられました。
建築家にお願いして出来上がる家ってこういうことなんだと。それが何よりの感想。

 もちろん、m+oさんが好む手法(吹き抜けや階段、あまり仕切がないこと)や素材(木、ポリカなど)なども、じっくりお聞きできました。直接、本人と住み手が解説してくれるわけで、僕たちの趣味・嗜好と合うかのか合わないのか、要は、人柄だけではなく建築的に家づくりをお願いできるかできないか、ここが勝負(なんの?)の分かれ目でしょう。
クライアント2のコメント
物件Bを逃した失意も癒えぬうちのm+o物件見学ツアー。
私たちの計画自体いつ始まるかわからないのに、と思えば半日お時間取らせることが実はとっても申し訳なかった。

でもでもでも。かなーり、啓発されましたよ。住み手の個性や暮らしに合った住宅に、私たちだったらどんな家になるんだろうとへこんだ気持ちも前向きに。クライアントさんとお話でき、なるほどと勉強になった部分もいろいろありました。

帰りの車中。二人で感想を話しつつ、戸建てへの羨望も語りつつ、でも、やっぱり。。。と、改めて中古マンションリノベーションへの意志を確認。

まあ、また物件出てくるよ。あせらず、でも頑張りますか。
▲キッチンハウス
まずは、午後1時に厚別区の「キッチンハウス」に集合。
▲N-h@us
つぎに南区の「N-h@us」を見学。
▲陽のたまる家K
そして、南区から小林峠を越えて、最後は手稲区にある「陽のたまる家K」を見学しておしまい。