『今月のおススメ』
隔月どころか、たまに更新となってしまいました。やはり頻繁に更新するのは無理があります。
たまに更新していきますので、気長にお付き合いただければと思います。

3回目は、m+o発足以来はじめての遠方のお仕事、とは言っても苫小牧ですが、あの頃は地方に進出するということだけでも大事件だった訳であります。。。。作品名は『HOUSE-EN』 ハウス・エンと読みます。

Workページよりも大きくしかも豊富な写真を掲載しましたのでお楽しみください。

<バックナンバー>
HOUSE-EN

事の始まりはいつものように1本のメールからだったと記憶している。
苫小牧のSさんという方から・・・・。
確か中学校の時となりの教室にS君っていたよなあ・・・・と思いながらまさかと思いつつ、面会することが決まった。

敷地は苫小牧市内から少し離れた新興住宅地にある。私が小さかった頃はこのあたりには建物は一切なく、父に連れられてハスカップを採りに来た記憶がある程度である。いまでは新しい中学校も建ち、敷地の南側に大きな公園がある。

クライアントからそのときどんな要望をいただいたか、実は今となってはあまり記憶に残っていないのだが、ご夫婦のやわらかい雰囲気に合った、ほのぼのしたやわらかい家を造りたいと思ったと思う。
でも結果的に出来上がったものは、地面からちょっと浮いた木製の箱船のような形をした家だった。

そして、宮の森の事務所にやって来たSさんのご主人はやっぱりあのS君だった。

敷地と公園との間には遊歩道が通っていて、敷地へは北側の道路と、南側の遊歩道の両方からアプローチすることができるため、南北の道のつなぐように路地のような庭と、それに平行するポーチを兼ねた細長い“縁側”を設けた。

内部は、“縁側”に沿って細長い土間があり、それを介してリビングに上がったり、外に出たりすることができる。

1階はLDK、和室、寝室、クローゼット、トイレ、洗面、浴室など。2階は子供室とフリースペースを配置し、リビングに設けた吹抜けから陽の光がふりそそぐ。

床は主にパインフローリング。壁・天井はビニールクロス。
外壁はカラマツ羽目板とガルバリウム鋼板を貼り分けている。

<おススメポイント>

この住宅の最大の特徴は、このようにちょっと地面から浮いた箱舟のような外観。
上の写真は公園から遊歩道を挟んで見たところ。

建物本体はカラマツ羽目板をヨコに貼り、2階や水廻り、出窓など本体から飛び出た小さなヴォリュームはガルバリウム鋼板仕上げとしている。

左の写真は縁側のようなポーチの全景です。
床はコンクリート金コテ仕上、玄関ドアやサッシは壁と同じカラマツ材で製作、郵便受やインターホンのカバープレートなどもデザインしている。

<データ> 

2006

所在地 北海道苫小牧市
用 途 住宅
構 造 木造2階建
規 模 112.83m2
<おススメポイント>

インテリアはクライアントの要望で、床材をパインフローリングにすることが決まっていたので、同じ松系の材料である柱や梁の構造材も一部表しにすることにした。
一部吹き抜けがあり、2階からの陽の光が梁の間からやわらかくふりそそいでくる。

リビング奥の小上がり(和室)には横長の出窓を設け、緑豊かな公園の景色を切り取っている。

『DOMA HOUSE』とともに北海道の住宅における土間の可能性を模索していた時期だったので、玄関の延長に土間を設けている。
外と内のちょっとした緩衝帯になっている。

<おススメポイント>

上の写真はキッチンからリビング、庭の方向を見たところ。
下の写真はリビングから玄関方向を見たところ。キッチンカウンターは白いモザイクタイル貼り、2階へ通じる階段は途中までシナの箱になっていて、内部は玄関収納とパソコン収納となってる。

<おススメポイント>

左上の写真は洗面室。
『k-pod』同様、家族みんなで使えるように廊下に面して配置。水栓金具は奥様こだわりのコーラーの水栓を採用。

右上の写真は階段室。
ホームページでは私が撮った写真を採用していたが、今回あらためて見るとやはり酒井さんが撮った写真の方がいいので、こちらを採用。

右はダイニングの写真。
クライアントのルートを使って無垢の板材が調達できたので、テーブルを作っていただした。

左下の写真が2階フリースペース。
こちらは将来、家族が増えたらここを子ども部屋にする予定で、
それから8年後、予定通り家族も増え、下のお子さんが部屋を仕切りたいというので、右下の写真のようにポリカーボネートを使って壁をつくった。
(写真不十分ですみません・・・・。リビングからの見上げです。)

<まとめ>

最後は夕景写真をどうぞ。酒井さんの写真がやっぱりイイんですよねーー。

いい家だなあ。。。
こうして、昔の作品を再整理し、再掲載していく作業は大変なんだけど、ほんとに大事な事だと思います。新しい気づきが必ずあるし、当然反省することある。モチベーションUPにもつながるし、もちろん営業的にも効果はあがります。
でも、この作業を通してあらためて思うことは、やっぱり自分たちはクライアントの顔や生活している姿が浮かんでくるような家をつくり続けたいってことですよね。
それを再認識させてもらっています。

次の更新時期は未定。

photo by 酒井広司