鎌倉小旅行①

行ってきました!鎌倉!
でも、その前に建築の話を!

国立新美術館で開催されている「安藤忠雄展-挑戦-」を見てきました。

最近の展覧会は結構写真バシバシ撮れるところが多いんですが、今回は少なかったですね。。。
安藤さんの作品は結構知っているつもりだったんですが、意外と最近のは知らない作品も多々ありました。

特筆すべきはやはり初期作品の原図群です。
トレぺの原図をじっくり見ることができます。
「住吉の長屋」はあんなに小さな家なのに断面詳細図がとにかくに多い。
平面詳細図には型枠の桟木まで書いてありました。
断面図を見るとある秘密を見つけることができます。

コンクリート打放し建築では、外壁のパネル割(型枠の割り付け)とセパ穴のレイアウト。
これが外観のデザインを決めるうえで非常に重要になってきますが、もう一つどうしても施工上避けられないのが打ち継ぎ目地です。
これをどの位置に、どの位の太さにするかや、そこに施すコーキングの打ち方もそれぞれの建築家によって変わってきます。
通常コンクリートは基礎→1階立上り→2階立上りという具合に下から順々にコンクリートを打設していくので、その度に「打ち継ぎ目地」という水平ラインが出てきます。
ですがこの「住吉の長屋」には2階の床ラインに1本しかありません。
断面図を見ると分かりますが、基礎立上りと1階立上り及び2階床のコンクリートは一気に打設して、その後1階の床を打設しているのが分かります。
なので、「住吉の長屋」には通常地面近くの中途半端な位置に出てくる打ち継ぎ目地がありません。
これによってコンクリートの壁がしっかりと地面に着地した力強い外観を作っているのでしょう。

「六甲の集合住宅」の原図も圧巻です。
しつこいぐらいにパネル割とセパ穴を書いています。
まあ当たり前と言えば当たり前なんでしょうけど・・・。すごいです。

もう一つ特筆すべきはやっぱり「光の教会」のインスタレーション。(撮影OK)
ここは撮るでしょう。。。

美術館の敷地内でコンクリートを打つ訳にもいかず、鉄骨造+PC板による「光の教会」原寸仮設模型と言ったところでしょうか。
これが当初安藤さんがやりたかったガラスの入っていない「光の教会」です。

これ以上の説明はいらないでしょう。

それにしても韓国に建つ「森の教会」は良かったなあ・・・。
早速、建築雑誌で復習しましょう。

そして本題の鎌倉です!

つづく~~~。

(お)