実施設計の図面がほぼ出来上がったので、説明を兼ねて打合せをお願いした。
クライアントのこだわりの部分などについては、持ち帰って検討していただくことになった。
|
建築家1のコメント
|
業者に見積を出してもらう前に、図面をまとめて、クライアントに内容を確認してもらう作業です。
もちろん今までの打合せの中でプランを検討しているのでクライアントの生活感や住まいに対する想いなど分かるのですが、仕上げ材料やドアのつまみまで詳細な内容の確認をする。
今回の打合せ作業では、更にクライアントの「生活スタイル」が見えてくる訳です。
現実的な図面や仕様によって具体的なイメージがわいてきます。
多分、自分達が今まで使ってきたのは?、何が好きなのか、どうしてこれを選ぶのか...自問自答の中で知らず知らずのうちに自身の確認作業になるのでしょうね。
結果、4時間が経ちました。
気がついたら4時間だった...という感覚なのですが、クライアントは済まなそうに、とても恐縮して帰られました。
「こんなもんです。」と答えました。
もちろん当たり前にかかる時間でもなく、だからと言って短い訳でもない。
というより、互いに納得した上での有意義な時間の経過です。
これが大事ですよ。 |
建築家2のコメント
|
ひと通り全部の図面について説明した。
使用する材料、照明器具、トイレの便器や浴槽などの衛生機器類、ドアの取手やツマミなど、カタログを使って説明。新たに作ったCGパースで色のイメージを見て頂いた。
打合せは4時間にも及び、終わった頃には外は暗くなっていた。 |
クライアント1のコメント
|
待ちに待った(本当はそれほどの期間ではなかったかもしれないし、通常と比較した長短はもちろん僕には分からない)、実施設計の打合せだ。BOOK HOUSEのコンセプトや間取りのような全体像は、色計画はまだ思案中だけど、ほぼOK状態。
「神は細部に宿る」と言ったのは、宗教家でも哲学者でもなく建築家(のはず)だ。
というわけで、建築家であるお二人から、家の入り口から始まって居間、台所、浴室などなどの機器や部材について、ご説明をいただく。
あふれる夢想化した妄想と現実化した細部の隔たりは少なからずある。これは予算制約や家作り知識・技術の差、意思疎通の困難さなどから、否応なく発生する。とりわけ、僕は細部好き。
それも物語性を重視するタイプ。お二人には、あきれられるほどの「なぜなに君」だったと思うが、僕は、m+oの作り方一つひとつに納得、共感してBOOK HOUSEを作りたいのです。
しかし、あれですね、机の上に置いてあった実施設計書をめくったときの感動はなかったです。
これまで台所という一般名称だったものが、天板はステンレスでグリルがガゲナウで、レンジフードが蛇口がこれこれでと、これはこれで夢が現実ベースの夢に変わるというか、おそらく、あと10時間くらいはお二人と語り合いたかったですね。
|
クライアント2のコメント
|
016。
シリアルナンバーもうれしい実施設計図面。
これまで輪郭だけだった「BOOK HOUSE」に、いよいよ目鼻と表情が与えられていくわけです。
玄関を入ったところから、ホントにひとつひとつ説明を受ける。
長い旅路の始まりです。
「ここはこれを使って。。。」「ほうほうほう」
「ここはこんな色で。。。」「ほうほうほう」
使用するパーツ、色彩等は基本的にお任せした。
さすがにあれですね。もうここまで来れば、大きく外すことはありません。
カタログ見せられ、「これです」「いいですねえ」てな具合で話は進んでいく。
いく、のだが。
「これ」と「いい」の間に、「なぜ」が入るから長くなる。
もちろん、難くせをつけているわけではないのです。
うーん。なんと言ったらいいか、「モノ」に「命」を吹き込む作業とでも申しますか。
「由来」をつけたいのですね。
それが愛着にもつながるという気持ちがあるのです。
実家の親などには「話が長い」「理屈っぽい」とよく言われる私たち。
4時間も、根気よく「なぜ」に答えて下さりありがとうございます。 |