Net Exhibition “BOOK HOUSE”
2006.03.04 /打合せA

前回の打合せの後、クライアントからリクエストに関するメールが送られてきていた。
今回の打合せは、それに関して議論し、最終的な見積用の図面に盛り込む内容を確認しあった。
建築家1のコメント
今回の打ち合わせは欠席しました。(申し訳ないです。)
実は私が担当している「HOUSE 2/5」(新築)も同じ設計工程であり、今日この日、この時間に打合せです。

ちょっとこちらの話をしてみましょうか。

まさに同じく見積もり出し前の確認作業です。
このあたりからず〜んとプレッシャーがかかってきます。
(担当者かそうでないかでこのプレッシャーの度合いは違うのです。)
何せ、空間にあったデザインや材料をクライアントのイメージに重ねて、実際に予算にあいそうなものを選定し、見てもらう訳ですから。
いろんな思いが私もクライアントも心の中で交錯しているはずです。

ちなみに、「HOUSE 2/5」の由来は5つの床で構成されていて、
二人の住人が常に2つの床を占めているという意味から付けられました。

この後は「BOOK HOUSE」と同じ経過を辿っていきます。
同時に見積出しをして、同時期に結果を待つ...。
何度もやっている作業といえども、あまり身体に良くないですわな。

頑張りましょう!建築家2くん。
建築家2のコメント
6時間にも及ぶ。長い打合せとなった。

クライアントから頂いた差し入れを食べながら、リクエスト項目を一つ一つつぶして行く。
今回決まった内容を図面に反映させて、今週末工事業者に図面を渡す予定だ。
クライアント1のコメント
詳細図面ができ上がってから2度目の打合せです。

前回、本棚を除き全体、各部屋の仕様や調度品が判明したので、1週間ほど前に「Book House リクエスト集」と「我が家の電気器具リスト」を作成して、事前に送付しておいた。
今回は、その資料と首っ引きで一つ一つ確認しながら、見積もりづくりに必要なことをすべからく決めていく。A4サイズ3枚の分量なのに話し合いは延々と続き、終了は日もトップリ暮れた19時前。5時間。皆様お疲れ様でした。ありがとうございました。

この5時間を段取りが悪いと見る向きもあるでしょうが、どうでしょう。

僕の場合、ひとつの物欲を満たすのに、概ね5年から10年かかります。大げさですけど、今買っているもののほとんどは中学・高校のときに欲しかったものばかり。その当時から現在まで生き残っている物欲を昔に比べるとちょっと上がった購買力で満たしております。かなり散財してますけど、ボールペン買うのに大丸藤井の売り場を1時間うろうろして、では次回というのは日常です。

それで5時間。家は「作る」もので「買う」というのとは、だいぶん違うのだけれども、それも、建売やりフォームパックとかじゃなく、わざわざ建築家さんにお願いして作ってもらおうとしているのに、「買う」という視点・行動が入ってしまうのは、僕の性なのでしょうか。スイッチプレートひとつにもわんさか要望があったりする。

もしかすると、僕は良い施主ではないかもしれないとも思う。コンセプトだけ了解すれば、あとは建築家さんに一身任せて、ワクワクと出来上がりを待つ。意想外の素晴らしい出来栄えでみんなハッピー、劇的ビフォーアフター。という御大尽的な施主さんが家を作品に仕立てるのかもしれない。憧れるけど、できません。

また、それも違うような気もする。折角、街のリフォーム屋さんではなく建築家さんにお願いするのだから、ちっぽけな部屋の改装とはいえ、建築雑誌に載るような作品レベルであって欲しい。是非、がんばっていただきたい。ただ、それは住まい手である施主やいろんな関係する人たちとの創発から生み出されるのではないかと思う。高くて強い思いを持った人間が集まって、プロセスを楽しみつつ、意図せざる、予想もしない変化や創造が牛プロに凝集するみたいなのを僕は願うわけです。

まぁ、そういうことで5時間もかかってoさん許してください。

というよりも、僕たちの潜在的な思いを引き出してくれて、自由気ままに話す機会を与えてくれて、それでもって全体との調和の中で叶えてくれようと考えてくれることに感謝しております。今後ともお付き合いくださいな。
クライアント2のコメント
準備中
▲打合せ様子